2020年11月20日 SR600 紀伊山地
2本目のSR600は、実績のあるA近畿の紀伊山地へ。
例年12月に冬期通行止めになって出走不可になるので、11月のうちに出走。
この時期としては異常な暑さにやられ、また野迫川村の通行止め迂回で廃道に突っ込んでしまい本当に途方に暮れかけた。
区間 | 地点 | 距離(km) | クローズ時刻 | 到着時刻 |
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スタート(PC1) | りんくうタウン | 0.0 | - | 11/20 06:00 |
PC2 | 和泉葛城山 | 23.6 | - | 11/20 08:10 |
PC3 | 丹生都比売神社 | 48.3 | - | 11/20 09:57 |
PC4 | モンベル五條店 | 78.7 | - | 11/20 11:27 |
PC5 | コウヤマキの群落 | 99.4 | - | 11/20 13:07 |
PC6 | 七色ダム | 188.4 | - | 11/20 17:46 |
PC7 | 丸山千枚田 | 207.4 | - | 11/20 18:52 |
PC8 | 熊野速玉大社 | 231.5 | - | 11/20 20:00 |
PC9 | 熊野那智大社 | 253.4 | - | 11/21 06:44 |
PC10 | 大嶺奥駈道 | 334.0 | - | 11/21 12:31 |
PC11 | 熊野本宮大社 | 362.0 | - | 11/21 13:46 |
PC12 | 近露王子 | 384.7 | - | 11/21 15:25 |
PC13 | 護摩壇山 | 450.4 | - | 11/21 20:02 |
PC14 | 熊野参詣道 小辺路 | 470.5 | - | 11/22 06:14 |
PC15 | 高野山 金剛峯寺 | 495.2 | - | 11/22 07:57 |
PC16 | マリーナシティホテル | 549.3 | - | 11/22 11:02 |
PC17 | 休暇村 紀州加太 | 574.6 | - | 11/22 12:25 |
フィニッシュ(PC18) | りんくうタウン | 603.1 | - | 11/22 13:53 |
スタートまで
前日はもともとフレックスで退勤して新幹線移動の予定だったが、たまたま日曜日に休日出勤が入ったため振替休日に。
時間があるので新幹線は敢えてひかりで移動し、りんくうタウンの関西エアポートワシントンホテルへ。
チェックイン可能なのが19時以降と限られていた(その代わり割安)ので、自転車をフロントに預けた後、近くのアウトレットモールを歩き回って暇つぶしてから宿泊。
1日目 (-245km)
当日朝5時に起きると、外は本降りの雨。
予報どおりなので諦めは着いていたが、レインウェアを着込んだ状態でホテルを出発。
スタート地点のセブンイレブンりんくう松原店に行ったら開いていなくて焦った。
調べると6時開店とのことだったので、そのまま待つとほぼ時刻通りに開店したのでささっとドリンクを買って出発。
雨と向かい風の中、まずは葛城山への登りへ。
ただでさえ15%を越える激坂だというのに、雨で濡れた大量の落ち葉が路面に散乱しており、登ろうとするとリアが滑る滑る。
気温がどんどん上昇して暑くなったものの、雨は降り続けていたためレインウェアを脱げず、この時点で熱中症気味に。
なんとか頂上に到達。
頂上では今度は強風で冷やされて寒くて体が震えたので、写真撮影を済ませて早く下りようと思ったのだが、路面状態が悪い上に散乱した落ち葉でダウンヒルでも全く速度を出すことができず。
ブレーキを握りっぱなしにする必要があり、ダウンヒル中に握力の回復のために休憩したのは何年ぶりか。
一旦紀ノ川沿いまで下りた後、熱中症気味のせいでパワーが出せない状態だったので、コンビニで一度休憩。
再スタートして次のPC、丹生都比売神社へ。
雨が小康状態になったのでレインウェアを脱ぎ、もう一度紀ノ川沿いに戻って、PC4モンベル五條店に。
夏用のウェアやグローブを購入しようかと少し迷ったが、積載に余裕がないので断念。
紀の川を東進していると、特徴的な緑色の岩石が河原に広がっていた。
同じ色の岩石を四国の佐田岬半島でも見た記憶があるので、中央構造線に関連するものだと思うのだけど、三波川帯でいいのかな?
まったく上がらないペースで、なんとか吉野山に到着。
計画段階から覚悟はしていたが、コース上にコンビニが本当に少なく、吉野山のケーブルカー駅付近のお店が地域共通券に対応していたので葛うどんと葛切りを注文してエネルギーを補給。
この日は平日ながら、紅葉を見に来たと思われる観光客がそこそこいる中、吉野山の奥の方へ進み、次のPCへ。
下り始めてしばらくのところにあったので、気持ちよく下っていたら50mほど通り過ぎてしまった(50mで気づいてよかった)。
次のPCまでは90km近く間隔があり、国道169号をひたすら進む。
小康状態だった雨は少し強くなってきたので上だけレインウェアを着た。
ループを越えて下り始めたところで、長めの工事交互通行。
道の駅 吉野路上北山で久しぶりのヤマザキショップがあり、休憩していたら、雨がかなり強くなったため、上下ともレインウェアを着込む。
下北山村を過ぎ、街灯もない山の中のため日が暮れるとすぐに真っ暗。
交差点の形も暗くてよく分からない中、PCの七色ダムに到着。
次のPC、丸山千枚田までは20km程度。
気温も下がってきて前半の遅れはだいぶ取り戻せてきた。
さらに20kmほど走行した到達した新宮市は、本当に久しぶりの都市。
まずはPCの熊野速玉大社。
夜中でも開いているチェーンのファストフード店があるのは本当にありがたい。
吉野家で牛丼をたらふく食べ、久しぶりにまともに食事。
新宮市街を通過し、那智勝浦にある勝浦シーサイドホテルに21時に到着。
駐車場付きの2階建てのコテージに宿泊する形式の宿は初めて。
駐車場は車1台が入るスペースで入り口には仕切りがあり、自転車を置いても安心。
洗濯機及び乾燥機もあり、洗剤も無料で使うことができて満足。
2日目 (245km - 465km)
5時に起床して6時に出発。
思ったよりも寒かったので少し強度を上げて体を温めながら、ファミリーマートで朝食を食べてから熊野那智大社へ登る。
Yahoo天気では那智勝浦町の気温を18℃としていたが、道路の電光掲示板には8℃。ちょっと誤差が大きすぎる。
熊野那智大社を過ぎてからは無補給地帯が60kmほど。
振り返って太平洋を望んでみたら、昨日とは打って変わって良い天気。
10軒ほどの小さな集落が時折あるものの、基本的には何もない森の中を3時間登って下ってを繰り返し、国道168号に出たところで、瀞峡を巡る観光船のりば(瀞峡めぐりの里熊野川)の売店で糖質を補給。
ここを逃すとまた40km先の十津川村まで補給できる場所がなかったので、ここで補給したのは大正解。
売店を後にしてしばらくは北野川を上流に向かって瀞峡へ。
瀞峡トンネルを過ぎたら折り返して田戸トンネルで十津川村に入って玉置山に。
県境近くには集落があり、よくもまあこんな山深いところに集落作ったなぁ、と感心。
バス停もあったので、この付近にはバスも通るらしい。
玉置山までは13kmほどを1時間半ほどかけて標高を200mから1000mまで登る。
写真撮影をしたら一気に下って十津川村の中心部へ下り、そのまま南下して熊野本宮大社へ。
この日は北風だったので、この区間は追い風に乗ってスイスイ進んだ。
3連休初日ということで観光客も多い中、ヤマザキショップで補給(上北山村のヤマザキショップもそうだが、電子マネーが使えなかった。多めに現金を持っていて正解だった)。
国道311号に入って小刻みにアップダウンを繰り返しながらPC12の近露王子。
県道198号を龍神温泉方面に進んでいたら、412km地点で紀伊山地リバースの3名とスライド。
こちらは向かい風ヒルクライム、向こうは追い風ダウンヒルだったので一瞬だった。
旧龍神村の中心部にあるスーパー、ふれあいマートあだちで惣菜弁当、およびここから先高野山まで売店がないので道中の補給食も買い込む。
2日目の宿泊場所は龍神温泉にする人が多いようだったが、私はPC13の護摩壇山を過ぎた野迫川温泉にしてしまった。
「龍神温泉にしておけば・・・」と少し後悔したが、夜中のほとんど交通量のない高野龍神スカイラインを淡々と登る。
標高では入口付近で450m、ごまさんスカイタワーの手前が1280mなので800mほど上昇。
宿のチェックイン時間は22時までで、ごまさんスカイタワーには20時に到着したので間に合う計算だった。
ごまさんスカイタワーを出発した時はまだ幸せだった。
本来のコースが通行止めになっているため、事前に迂回路を検討していたのだが、これが大失敗。
ダートだろう、というのは覚悟していたのだが、実際に行ってみたら廃道だった。
上の写真はまだ良い区間で、ほんとうにヤバイところは止まって写真を撮影する余裕すらなかった。
もう管理されていないようで土砂崩れで岩がゴロゴロ転がっている上、路肩は崩壊しており道幅はもとの1/3ほどになっていて、落ちたら崖下まで真っ逆さま。
倒木が何本も道に覆いかぶさっており、結局5kmほど押し歩き。
途中、道が切れているように見えた時は、本当に目の前が真っ暗になった。実際には奥に沢歩きのところがあり、かろうじて道はつながっていたのを見つけて何とか進めた。
途中で道が切れている可能性まで頭が回らず、どう考えても入り口の時点で引き返すべきだった。
もちろん、電波も圏外なので、何かあったら本当に何もできなかった。 まあ緊急車両も入れないから仮に衛星電話を持ってても詰んでた。
結局、岩場を押し歩いたときの振動でボトルとモバイルバッテリーが吹っ飛んだほか、リアライト(CATEYEのTIGHT)の回路が壊れて消灯できなくなった。
1時間ほど生きた心地がしないまま歩き、舗装路に出たときには思わず「やった!!勝った!!!」と意味不明な叫びを森の中にしてしまった。
宿には5分前の21時55分に到着。
宿の人には電話が圏外のため心配をかけてしまい、遅くに到着したにもかかわらず、夕食を作っていただいて感無量。
お風呂に入って洗濯をして(残念ながら乾燥機はなし)、部屋に干して就寝。
3日目 (465km - ゴール)
Yahoo天気予報では野迫川村の今朝の気温は2℃となっていたので、完全防寒して6時に宿を出発。
まずは宿のすぐ近くにあるPC14 熊野参詣道 小辺路の看板を撮影。
ところが思ったほど寒くなく、Garminの気温計を見ると10℃を示していたので、防寒用に来ていたレインウェアを脱いで再び高野龍神スカイラインまで野迫川村を登る。
高野龍神スカイラインに出た所付近の標高が1000mで、この後は大きな登りはないので、だいぶ気楽に。
高野龍神スカイライン終点で高野山に入ると、早速線香のいい香りが漂ってきた。
高野山に来たのは初めてだったが、たくさんのお寺が並んでいるのは雰囲気があって良かった。
PC15の金剛峯寺で撮影したら、久しぶりの大手チェーンコンビニで休憩&朝食。
高野山を出たらひたすら海南方面へ下り。
前日の5km押し歩きで普段使わない筋肉が疲労していたので、紀美野町のローソンでの休憩時にコーヒーでカフェイン摂取。
最近は普段からカフェインを摂らないようにしていたので、飲んだときの効果が抜群で、脚の疲労感が完全に消えた。
市街地なのでちょくちょく信号で休憩しつつ、PC16のマリーナシティホテル(看板が見本とまったく違うけど)に到着。
この後は和歌山市内を和歌山製鉄所のすぐ横を通過して加太へ。
最後の中間PC、休暇村紀州加太への登りも、工事のため片側交互通行をしていたが、どんなに頑張っても青信号のうちに通過できなかった。
あとはゴールを目指してペースアップ。
スタートしたセブンイレブンりんくう松原店に13時53分に到着してゴール。
ゴール後は生郎さんにTwitterで教えてもらったスーパー銭湯、アクアイグニス 関西空港でさっぱりしてソフトクリームを食べてから輪行で帰宅。
迂回路のところは自分の弱さが出てしまったので、次は気を引き締めて挑戦したい。