2021年07月22日 SR600 奥入瀬
4連休を使って今度はSR600奥入瀬にチャレンジ。
坂自体はきつくないものの、補給地点が極めて限られており、自販機だけで8時間近く耐えたりしつつ、53時間17分で完走。
なお出発前日とゴール後にPCR検査を自主的に受け、いずれも陰性だった。
区間 | 地点 | 距離(km) | 到着時刻 |
---|---|---|---|
スタート | 八戸駅東口 | 0.0 | 07/22 06:00 |
PC1 | 平庭峠 | 77.5 | 07/22 10:27 |
PC2 | 安家洞 | 118.8 | 07/22 12:20 |
PC3 | 早坂峠 | 162.5 | 07/22 15:13 |
PC4 | 小岩井農場 | 230.2 | 07/22 18:26 |
PC5 | 宝仙湖(男神橋) | 289.5 | 07/23 05:35 |
PC6 | 藤七温泉 | 335.2 | 07/23 10:18 |
PC7 | 秋田県境 | 437.8 | 07/23 15:41 |
PC8 | 道の駅「虹の湖」 | 489.5 | 07/24 04:33 |
PC9 | 傘松峠 | 517.6 | 07/24 07:02 |
PC10 | キリストの墓 | 578.3 | 07/24 09:57 |
フィニッシュ | 八戸駅東口 | 609.2 | 07/24 11:17 |
1日目 (スタート - 235km)
前日に新幹線グリーン車に乗って八戸入り。
事前に申し込んでいたとおり、6時にスタート。 ちょうど同じ時間にエントリーしていた方がいたが、スタート直後にコンビニに寄るとのことで、一人旅。
同時刻スタートの方には40km地点でぶち抜かれて、やはり一人旅のまま、64km地点で最初の補給地点、道の駅やまがたにてパンを補給。
その後、緩やかな登りをゆっくり登って最初のPC、77km 平庭峠に到着。
相変わらず何もない地帯を登ったり下ったりしていたら、前方に参加者を発見。
交通量が0だったので、横に並んで話しかけてみたら、4時スタートで、その日の宿は雫石のコースから片道5km程度外れたホテル、とのこと。
その方とはその後一度も会わずじまいだったけれど、無事完走されたのだろうか。
118km、PC2の安家洞に到着し、自販機でドリンクの補給をしようとしたが、自販機のそばにゴミ箱がなかったため断念。
なお安家洞のすぐあとは工事中のため本来のルートが通れず、対岸のルートを通った。
谷間を抜ける道を淡々と走っていると、同時刻スタートの方に追いついた。
そこからしばらく話しながら並走していたら前方にクマ!!
こちらに気づいたクマは森に入って木に登っていったものの、いつでも反転して全速力で逃げる準備をしつつ、そばを通過。
2人で会話しながらだったため、クマもこちらを早めに気づくことができたようで、ヒヤッとした。
その後、登りきってトンネルに入るところで、同時刻スタートの人はライトを調整するため、私が先行して再び一人旅。
151km地点に道の駅三田貝分校があり、学校教室を模した食堂でラーメンセットを注文。
ドリンクも補給を完了し、次のPCまで再び何もない区間をたらたらと登っていたら、早坂峠への入口付近で雨が降ってきた。
レインウェアに着替えて、162kmのPC3、早坂峠に到着。
しばらく下っていたら雨が止んだので、レインウェアを脱ぎ、細かくアップダウンのある道を、岩洞湖や外見ダムを横目に見ながら進む。
盛岡市内に入ってしばらくのところで国道455号から右に逸れて滝沢方面に。
滝沢駅前にローソンがあったので、このSR600で初めてのコンビニ休憩。
休憩後は国道4号や東北自動車道をくぐって、岩手山を見ながら(ほとんど霧で見えなかったが)、再び緩やかな登り。
途中で左に折れて小岩井農場まで下り、230kmのPC4、小岩井農場に到着。
その後、235km地点でコースを外れて3km弱、コンビニで夕食を食べた後、19時にラブホテルに1人で突入。
3人以上だと追加料金がかかるようだが、1人でも2人と料金は変わらない。
シャワーやベッドはあるものの、当然洗濯機はないので、洗面所で手洗いして、部屋に干す。
20時にはやることもやったのでさっさと寝たかったのだが、どうもあまり疲れていなかったようで全く眠気がやって来ず。
2日目 (235km - 465km)
結局小刻みに合計1時間半ほどの睡眠時間は取れたので、午前2時20分にチェックアウトして出発。
まずはコースに復帰して、最初のコース上のコンビニで朝食。
3時前のまっ暗闇の中、国道46号を西(田沢湖方面)にたらたら登る。
登りきって下り始める頃には空が白み始め、田沢湖駅を通過するころにはだいぶ明るくなってきた。
もともとは田沢湖駅と田沢湖入り口の間にローソンがあったので、そこで補給するつもりだったのだが、朝早かった(4時30分頃)ためか閉店してしまったためか、開いていなかったので、やむなくそのまま通過した。
鎧畑ダムに登っていく最中、私の2時間前(昨日の午前4時)にスタートした人が颯爽と抜いていき、その後、同時刻スタートの方にも抜かれた。
どちらも抜かれる時に少しお話して、今日どこまで行くのか尋ねた所、どちらも十和田湖を過ぎた黒石の落合温泉とのこと。
登りの遅い私はゆっくりと登り、5時30分頃、289km地点のPC5、宝仙湖に到着。
再び出発した所、睡眠不足のせいで眠気に襲われたので、公衆トイレ横の廃墟となった元店舗の階段で15分ほど仮眠した。
仮眠後は眠気が治まったので、玉川温泉へ登坂を再開。
田沢湖付近の250mから1000mまで登ってきたのだが、600mまで一気に落としてから、八幡平アスピーテラインの登りに入る。
時刻は8時を過ぎたのだが、出発後のコンビニ以来、補給できないまま、アスピーテラインの急坂をよろよろと登り、標高950mのビジターセンターに到着。
着いたのは8時20分頃なのだが、売店の営業開始は9時〜なので、さすがに待てない、ということで再び登坂開始。
標高1500mを超え、後少しで頂上、というところに展望スペースがあり、曇りがちではあったものの見事な眺望を得られた。
9時50分に頂上に到着。
食堂の営業開始が10時なので、10分ほど待機して、カレーライスを注文。
実に8時間近くぶりの補給。
ついでに携帯の補給食もだいぶ消費してしまっていたので、売店で購入。
再出発して樹海ラインを下ってすぐ、335km地点のPC6、藤七温泉に。
その後は下る一方かと思いきや意外と登り返しがあった。
ある程度下って安比高原を北へ縦断し、国道282号に出て久しぶりにローソンがあったので休憩。
出発しようとした所、同時刻スタートの方が同じコンビニに入ってきた、途中どこかで抜いてしまった模様。
やはり一人で再出発し、しばらくは花輪線沿いの割合平坦な道だったのだが、県道6号、県道181号とどんどん山の中へ。
あたりはタバコ畑だらけ。
岩手県から青森県田子町に入って国道104号に入る。
自動販売機でドリンクを補給して、秋田県境の峠へ向かって登り始める。
虫がまとわりついてきてとても不快だったが、手で払いながら登って、437kmのPC7、秋田県境に到着。
鹿角方面へ下って国道103号との合流地点で十和田湖へ向かってこの日最後の登り。
・・・と思っていたら、いきなり土砂降り。
上の写真を撮った後はさらに雨脚が強まり、木陰程度では全く雨を防げなくなったので、雨宿りできる場所を探しつつ、発荷峠を登っていたら、結局避難場所がまったくないまま発荷峠に到着。
しばらく公衆トイレで雨宿りして、少し弱まったところを見計らって十和田湖へ下った。
湖畔に出てしばらくは雨が小康状態だったものの、5分もすると再び豪雨に。
路面状態が悪くスピードが出せないまま、ひたすらプリンスホテルを目指してずぶ濡れになりながら走行。
17時過ぎにずぶ濡れネズミ状態で、十和田プリンスホテルに駆け込んだ。
1泊素泊まりで3万円以上したのだが、夕食の時刻に間に合ったので夕食も追加しようとしたら7500円のフランス料理のコースしか無い、とのこと。
えいや、と豪遊することにして追加で7500円払ってフレンチコースを注文。
まずは部屋に入って、十和田湖を眺めながら入れる露天温泉風呂に浸かる。
リゾートホテルなので洗濯機、乾燥機といったものはないので、2日連続で洗面所手洗いしつつ、夕食の時刻になるのを待った。
予約した18時になったので会場に行って席に案内されたら、やはり十和田湖の絶景が。
さっきまで豪雨で真っ暗だったのに、青空が見えているのは少し悔しいが。
その後、前菜からメイン、デザートまでコースをしっかり味わった。
パンはおかわり自由、とのことだったので7個平らげた。
2日目はさすがに疲れていたのか、コースの料理を堪能した後、売店で明日朝の食事を購入して、残りの洗濯物を片付けたら、20時にはすぐに就寝した。
3日目 (465km - フィニッシュ)
午前2時に起床し、まずは売店で購入しておいたカップ麺とパンを食べ、また部屋に着いてきたコーヒーミルを使ってコーヒーもゆっくり飲んでから、3時に出発。
真っ暗な山道で、ときおり「アオーン、オーン」と何かの動物の鳴き声が聞こえたので、ベルを鳴らしながら走った。
湖面の標高は400mほどだが、まずは700mほどまで登って国道102号に合流して黒石方面へダウンヒル。
4時30分頃に489km地点のPC8、道の駅「虹の湖」に到着。
落合温泉の入り口(標高180m程度)のところに、久しぶりにコンビニがあったので、軽く補給してから傘松峠(標高1040m)に挑む。
途中、標高700mほどのところに自動販売機と、「八甲田のわき水」なるものがあったので、それぞれボトルに補給。
途中、酸ヶ湯温泉と登山客を横目に見つつ、午前7時に傘松峠に到着。
これで1000m近く登るような大きな登りはすべてクリア。
一気に標高240m付近まで下った後は、ダラダラと奥入瀬渓流を再び十和田湖まで登る。
標高400mの湖面まで戻ってきたところ、天気が良くなっていて、今回一番の絶景に。
十和田湖から国道454号を使って出るところが、最後の登りで300mほど登った。
下り始めて少ししたところに道の駅しんごうがあったので、最後に軽く炭水化物を補給。
農村地帯を下ってしばらくすると、最後のPC、578km地点のPC10、キリストの墓に到着。
どう考えても本物のキリストの遺体があるとは思えないけれど、どういう経緯でキリストの墓ができたのか気になる。
ほぼ向かいにある売店「キリストっぷ」にお邪魔したけれど、買えるようなものが売っておらず、おばちゃん(訛りがきつかった)には謝ってそのまま出た。
丘陵地帯を突っ切る広域農道を細かく登ったり下ったりしながら、ゴール地点の八戸駅東口に到着。
11時17分に到着したので、時間は53時間17分。
同時刻スタートの方もちょっと前にゴールしたらしく、お疲れ様でしたとお互いに労った。
フィニッシュ後
午前中にゴールしたので、八戸に宿泊することはしないことにしたものの、汗を物凄くかいていてさっぱりしたかった。
ちょうど近くに温泉があったので着替えるついでに汗を流した(同時刻スタートの方も同じ考えだったようで、一緒に入った)。
八戸駅に戻って自転車を輪行袋に収めた後、みどりの窓口の自動券売機で30分後発の新幹線のきっぷを購入。
時間があったので改札を入って駅弁を購入してすぐに食べてから、新幹線に乗車して帰宅した。
今まで走った4コースの難易度は「紀伊山地>奥入瀬>阿蘇>福島」かな。