Edge 830にGPXやTCXファイルを入れたときの挙動

Garmin Edge 830(や530などの兄弟機)は、PCとUSB接続したときに本体のGarmin/NewFilesフォルダにFITファイルのほか、GPXファイルやTCXファイルを入れることでルートなどを登録できる。

どのようなファイルを入れたときに、どのような挙動をするのか調査した。

基本動作

Edgeは設定情報やルートなど、地図以外のデータを基本的にFITファイルとして保持しており、 電源起動時にGarmin/NewFilesフォルダにファイルがあると、そのファイルをFITファイルに変換する処理を行う。

変換後のFITファイルは、その内容によってGarmin/CoursesGarmin/Locationsフォルダに振り分けられ、Garmin/NewFilesフォルダからは削除される。

GPXファイル

GPXファイルは内容によってコースとしてインポートされるか、ポイント(POI)として登録される(1ファイル内に複数ある場合は複数登録される)。(以下、要素の位置はXPathで表記)

  • trk要素またはrte要素はコースとしてインポートされる。
    • コース名は/gpx/trk/name/gpx/rte/nameが使われる。ない場合はGPXファイルのファイル名がそのまま使われる。
    • コースポイントの設定は不可と思われる。
      • trkpt要素内にnameがあっても無視される。
    • trkpt要素にtime要素がない場合、速度は20km/hに設定される。
    • trkpt要素にele要素がない場合、Edge内蔵地図の高度情報が使われる。
  • wpt要素はポイント(保存されたポイント、POI)としてインポートされる。
  • 1つのGPXファイル内にtrkrtewptが複数ある場合、それぞれが個別のコースもしくはポイントとしてインポートされる。
  • コース名、ポイント名は少なくともUTF8を使っておけば日本語も可能。

TCXファイル

Courses要素を含むTCXファイルはコースとしてインポートされる。

  • CoursePoint要素はコースポイントとして登録される。
    • CoursePointは距離順に並ぶ必要あり。
    • FITファイルのcourse_pointはルート上の距離情報を含むが、TCXのCoursePointには距離情報がない。そのため、CoursePointTime要素の時刻情報からルート上の距離が計算される。
    • CoursePointはコースから外れた地点にも設置可能(位置はPosition/LatitudeDegreesPosition/LongitudeDegreesの値が使用される)。
  • コース名は/TrainingCenterDatabase/Courses/Course/Nameが使用される。
  • コース所要時間は/TrainingCenterDatabase/Courses/Course/Lap/TotalTimeSecondsが使用される。
  • コース名、コースポイント名は少なくともUTF8を使っておけば日本語も可能。

共通(FITファイルの仕様)

  • 距離の精度は0.01m (Scale Factor = 100)
  • 高度の精度は0.2m (Scale Factor = 5, Offset = 500)