2024年11月03日-04日 熊野古道 中辺路 雲取越

今年最後の3連休は熊野古道を歩くことに。
那智大社の下にある大門坂から小口を通って本宮大社にテント泊で1泊2日で行くルートとした。

移動

前日は紀伊勝浦にホテルの予約が取れたので移動。

新幹線で新大阪まで行き、特急くろしおで紀伊勝浦まで行く経路でえきねっとで切符を発券していたのだが、 当日は広島県内の大雨で山陽新幹線が止まり、その影響を受けて乗る予定だった新幹線も1時間10分遅れに。

新幹線の車内では「乗る予定だった特急くろしおには乗れないから、後続の特急で立ち席かな」などと思いつつ雨雲レーダーを見てみたところ、大雨の範囲が東に移動して関西を直撃していた。

JR西日本の運行情報を見てみたところ、その手前の阪和線が運転見合わせという情報を見つけた。

そうなると特急くろしおも止まりそうだ。

新幹線はあと数分で名古屋駅に着いてしまう、というときに「あれ?名古屋からの特急南紀を使えば紀伊勝浦までいけるか?」と思いつく。

急いで特急南紀の時刻表を調べたところ、約1時間後に出発する便があることを発見。

運行状況も調べてみたところ特段遅れの情報はない。

ということで名古屋駅到着寸前になって名古屋で途中下車することを決断。

名古屋駅の新幹線の有人改札は凄い行列になっていたので、比較的短かった在来線連絡口の有人改札を経由して改札を出て、切符売り場に。

切符売り場も大行列だったが、窓口はほぼフル稼働していて、15分くらいで順番が来た。

特急南紀の乗車券と特急券を無事購入できたので、再び改札に入って特急南紀に乗車。

名古屋から4時間列車に揺られて、当初の予定よりなんとか1時間遅れで紀伊勝浦駅に到着。

結局新大阪からの特急くろしおは運休になっていた。

名古屋で途中下車しなかったら紀伊勝浦にたどり着けなかったし、最初から南紀を使う予定だったら新幹線の遅れで乗り継げなかった。

よく辿り着けたものだ、と我ながら感心しつつホテルにチェックイン。

1日目(大門坂 - 小口)

ホテルを7時過ぎにチェックアウトして、紀伊勝浦駅前のバス停から、那智山行きのバスに乗車。

バスには座席がうまる程度の乗客がいて、半分ぐらいが私と同じ大門坂で下車。

自販機があることは事前に調べていたので、自販機でドリンクを購入し、少し準備体操して体を温めてから、8時丁度にスタート。

大門坂はよく整備された石畳の階段。

大門坂を15分くらい登ると那智大社に到着。

SR600でPCになっているポイントで記念撮影。

階段を登って那智大社に参拝。

前日が大雨だったせいか、那智滝も水量が多いように見えた。

行者堂の脇からいわゆる熊野古道らしい道が始まり、淡々と登る。

しばらくすると那智高原という開けた場所に出た。

那智高原の緩やかな坂を登りきったところはSR600でも通る県道に出るのだが、そこで想定外の通行止めの看板を発見。

地図を見ると、規制区間に出るのは規制終了の10時すぎになりそうなので大丈夫だろうと判断してそのまま進む。

道の脇には花が咲いていた。(後で調べたところアサマリンドウというらしい)

途中、白装束を身にまとった団体さんがいたが、さすがに本物の山伏には見えなかった。

さて、10時30分に通行規制区間の林道に出たのだが、さっきまでヒルクライムレースをやっていた雰囲気を感じない。

一旦林道から外れた後、もう一度林道に戻ったところの路面は落ち葉や石がゴロゴロ。

こんな路面でヒルクライムレースなんかやったら落車続出だろう、と思ったので調べてみたところ、やはりレースは中止(正確にはコースを変更)していた。

林道を進むと地蔵茶屋跡に到着。

休憩小屋と自販機があり、小屋の中はとてもきれいだった。

小屋の中でカロリーメイトとドライフルーツを補給。

ここから先が大雲取越でもっとも標高を上げるところで、登りは淡々と登ればよいのだが、下りが急坂なことに加え、前日に降った雨で石畳の石が濡れて滑りそうだったのでかなり慎重に下った。

途中、円座石(わろうだいし)の場所で小休止。

標高870mの越前峠から標高60mまで一気に下りきると小口の集落に到着。

小さな集落を抜けて橋を渡り、13時50分に本日のキャンプ地である小口自然の家に到着。

受付を済ませて、テントを設営。設営作業も慣れてきて5分でできた。

設営後はお風呂に入れる、ということでお風呂に入ってさっぱり。

15時半頃にお腹が空いてきたので、ジェットボイルでお湯を沸かして早めの夕食。

その後、眠気が来たので軽く昼寝。

18時30分に目を覚ましたところ、すでにあたりは真っ暗だったが、ふと空を見上げてみると、満天の星空。

電波が入ってしまうのでスマホで時間を潰しつつ、23時頃に就寝。

2日目 (小口 - 熊野本宮大社)

6時に起床。

放射冷却で思ったよりも気温が下がったようで少し体が冷えた。

外を見ると霧が出ているようで、日は見えなかった。

朝食も尾西のアルファ米を食べて、朝露でかなり濡れたテントを撤収して7時半にスタート。

橋を渡って小雲取越の登山口へ。

標高が上がると霧の中に入った。

しかし10分もすると霧が晴れてきた。

ついには昨日と同様、快晴に。

昨日地蔵茶屋跡で多分地元と思われるおじさんからみかんを1個もらっていたので、東屋で休憩がてら美味しく頂いた。

淡々と樹林帯の中を小さくアップダウンを繰り返していると、小雲取越で一番と言われる眺望の百間ぐらに到着。

その後はゆるやかな下りで、川の音が聞こえてくるなと思ったら人里に戻ってきた。

国道まで降りるとヤマザキショップがあったので、食料は十分に持っていたが地元にお金を落とすべくパンなどを購入して食べた。

少し進んで熊野川の本流と支流の大塔川の合流地点でふと川を見てみると、濁った本流の水と濁っていない支流の水がきれいに分かれていた。

その後は計画ではずっと国道の舗装路を歩く予定だったが、ふと脇に「熊野古道」の立て看板を見つけてしまったのでそちらに入ってみたのだが、ヒルがいたので要注意。

再び国道に戻って800mほど歩くと大斎原に到着。

間近で見た鳥居はど迫力。

道路を渡って本宮大社に到着。

最後は石段を登って参拝し、12時20分に今回の行程は完了。

予定よりも早く着いたため、紀伊田辺駅に向かうバスに間に合ったのだが、予定通り新宮行きのバスに乗車。

バスの中ではぐっすり寝てしまったようで、起きたときには終点間近だった。

新宮駅の自動券売機で再び特急南紀と新幹線の切符を購入し、再び特急南紀に乗車して名古屋へ。

新幹線は指定席に空きがなく自由席を購入していたのだが、3連休最終日夕方の名古屋駅は大混雑で、のぞみはおろかひかりの自由席もデッキまで埋まっていた。

こだまの空いている15号車に乗ってのんびり帰宅した。